新年明けましておめでとうございます。
川口サンボはお陰様で昨夏2年目を迎える事が出来ました。
陰に陽にと お世話になった皆様にはこの場をお借りして厚く御礼申し上げます。
有難うございます。
今年も 川口に落とされたサンボの種を絶やすことなく精進して参りたいと
思う所存でございます。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
昨年は川口サンボから大会参加者を輩出する事が叶い、パンフレットにその名前を
見られたことは大変嬉しく感じられたものでした。
選手皆様の持ち前の実力にオンブさせて頂いている感が否めなくもないですが、
結果を出せた方もいらして、ホッとしたこともありました。
不定期合同強化練習会も一昨年に引き続き 3回開催させて頂きました。
御参加下さった皆様におかれましては怪我などありませんでしたか?
多様な方々が来館して下さった事をとても嬉しく思っております。
先月12月に行われた強化練習会では プログラムとしては取り立てて特別な種目は
加えておりませんが、実戦において見落とされがちな 且つ 意識して稽古を積んだ
方が好いだろうと思われる課題を短い時間でしたが、2点ほど組み込ませて
頂きました。 あえてそのように説明はしませんでしたので「こんなことするんだ?」
と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、思い出した方は 今後も皆様の道場や
トレーニングにおいてよかったら是非採り入れてみて頂けたらと考えております。
効果はいずれ実感される?と思います、実戦で。
当日はレスリング、サンボの技術練習、サンボスパーリングの3部構成。
レスリングでは松嶋会長自ら主な技術指導をされ、その他当会レギュラーの
山田選手が補助役に回りアドバイスを送ってくれていました。
練習後の参加者の感想では
「目から鱗でしたよ~」や、「タックルって全然アリだな~って思いました」などの
声がありましたから、率直にやってよかったな、と感じる次第です。
サンボに適応させるにはジャケットの存在がありますから皆さんの工夫の中で
是非ご自身に合った形を作り上げ、磨いていって欲しいと考えます。
レスリングは御存じのようにフリースタイルとグレコローマンスタイルが五輪競技
としては知られています。
川口サンボにはグレコローマンスタイルの経験者があいにくおりませんので、通常
レスリングと言った場合にはこのフリースタイルで通しております。
日本では主にフリースタイルの方が主流のようですが、これが欧州(ヨーロッパ)に
なると事情が変わります。
グレコローマンスタイルが伝統レスリングとされ、親しまれている国が多いようです。
グレコローマン独特の膂力を活かした投げ技に芸術性を感じる方も多いようですね。
サンボとの相互、互換性で考えるとグレコローマンスタイルが実はその性質に合う
という方もおりますから、いつか折を見てグレコローマン研究の機会も設けて
みたいと考えております。
また、何故グレコローマンではなく 日本ではフリースタイルが主流になったのか、
という背景やその理由、歴史の検証も サンボが日本で辿ってきた歴史を理解する
上での何かのヒントをくれるかも知れません。
ご興味のある方は研究して是非私に聞かせて下さい:D。
レスリングのスパーリングもされた山田選手、横浜の岡選手お疲れ様でした。
第2部のサンボでは岡選手が主に技術講師を務めて下さいました。
岡選手得意のアキレスに関して 大変明快で解りやすい説明をして下さいました。
ご本人がその技で幾度も実戦をくぐり抜けてきた技術なだけに危険な香りのする
極め方でしたね。
岡選手といえば現在日本で最も試合に参加するサンビストと言ってもよいでしょう。
参加するだけでは勿論ありません。 同時に結果を出しているのですから素晴らしい
の一言です。
公式、非公式を問わず、また身体の故障も顧みず 笑いながら実弾の中に
突っ込んでいく選手です (Mなのかも知れませんが・・・)。
サンボを体の髄から楽しんでいらっしゃるのでしょう。
「危険かもしれないが本当に欲しいものはそこにある」
地で行く岡選手、これからはサンボの魅力の伝道者の一人としても 変わらぬ活動を
続けていって欲しいと思います。
「月7」の定期練習も今年に入り既に2度行いました。
寒い中、足を運んで下さっている皆さん、本当にお疲れ様です。
限られた時間のなか有効に実りのある練習が出来るよう心がけておりますが
私の実力不足故 至らない所も多いかと思います。
今年はそういった課題にもしっかり目を向け 学んでいき より洗練された練習が
行えるようにしていきたいと考えております。
参加される皆様にも 毎回何かを掴んで帰って頂きたいと考えております。
若い選手や、初心者の方々はじめ、少なくとも川口サンボに参加される皆様には
「練習に参加する」こともさることながら「疑問に思う」気持ちを 自ら消さないで
頂きたいと思います。
そして疑問に感じた事は自らの課題としてその日の練習に持ってきて欲しいと
思います。
疑問は自分でまず考えてみて、納得のいく答えが出なければどんどん質問して
頂きたい。 お答えできる事には極力お答えしたいと考えています。
質問する相手は誰でも構いません。 様々な方がいらっしゃってくれますから
これだ、と感じる答えを掴めるまで諦めないで頂きたい、こう感じます。
様々な先生方や諸先輩がいますから帰ってくる答えは同じとは限りませんし、
全く異なる事を言う方もいるでしょう。
そのなかで「なるほど!」と思ったり、「どうも違う気がするな~」という直感が働いたら
ある意味それは皆さんの中では正解かも知れないのです。
投げ技、寝技いずれにしても 「なぜそういう動きになるのだろう」という、ふとした疑問
を解決する事がその技術を身につける近道に繋がります。
指導者の先生方も人間ですから 案外大切な部分、相手の抵抗や反撃などの
途中経過を抜かして技の最終形のみを披露してしまう事もあるようです。
すると恐らく見ている方は「何故そんな遠まわしな組み方をするのだ?」
と感じることもあるかも知れません。
「どこを どのようにして こうなったから こうするのだ」という
経過の部分は 教わる側が積極的に質問していくことで その大切な部分を引き出し、
より講習の中身が濃くなることでしょう。
様々な所でサンボの講習や練習会が開催されているようですが、ただ盲目的に
教わるだけでなく せっかく参加しているのですからコーチや先生方に
「今までどういった状況でその技を使って来られたのか?」 とか
「過去実戦での効果はどうだったか?」
「技を身につけるのにどういうトレーニングが役立ったか」
「返された時はどうしたか」
「どこで教わったんですか?」
「どんな選手と戦ったときに使っていたのか」
「どんな時にその技を使ってピンチを切り抜けたのか」
などなど、湧いてくる気持ちをそのままぶつけてみれば興味深い答えが聴けるかも
しれません。 何よりもイメージが湧いてきます。
そうすればその人にとって後々まで記憶に残る技となり、講習となるに違い
ありません。
言い換えればそういった質疑応答のある 納得のいく答えが見つかる講習を重ねる
事が指導する側も 教わる側も 共に成長し、本来の講習の目的を果たせる事になる
と思う次第です。
「経過」「過程」そして「歴史」を知る事は 重み(軽さ)と大切さ(真贋)を感じる事を
可能にし、未来への指針が見えてくる鍵となります。
サンボに限った事ではありませんが、ひとつの競技を通して培われた問題解決力とその
豊富さが選手として、あるいはその後の人生において大変貴重な内なる財産にな
ることは間違いないでしょう。
「困難な状況にはサンビストが相応しい」
私の好きなこの言葉を御紹介して 新年のご挨拶(遅すぎる!)と代えさせて
頂きます。
2014年 重ねまして 今年もどうぞよろしくお願い致します。
皆さん 今年もまた一緒に練習しましょう!