2012年9月28日金曜日

9月24日練習

 一雨ごとに秋になっているようです。

水不足の心配は何処へ行ったと思うほどの雨の恵みに、夏の暑さも急に和らいできました。

スタミナに問題アリの私としてはそれだけで とっても助かります。

24日の川口サンボの練習は マット敷きのウォーミングアップ、マット運動、受け身等から始まりました。

これからの季節、気温も下がっていきますから実戦練習に入る前のこういった体を温める準備段階が大変重要になってくるでしょう。

各道場や練習会さん、あるいは個人で独自の準備運動を既に採り入れていることと思います。

怪我防止、競技力向上に繋がる準備段階の運動に焦点を当てて研究するのも面白いでしょう。

ところで現在サンボの強豪国と言われる国々ではいったいどんな内容の練習・トレーニングが行なわれているのでしょうか。

文献や、映像で見ると準備運動として「球技」を採り入れているのを見かけます。

さらに言えば秋から冬場の寒い時期に主にそれらが採り入れられているような感じをうけます。

バスケットボールだったりサッカーだったり、あるいはそれらにラグビーも足して割ったような激しいルールだったり。

はたまたそれに「投げ」や「寝技」も盛り込んでしまった:D「オージーボール」を超えた球技?だったり。

もうサンボすら超えてしまったような、準備運動という目的も何処かに忘れてきてしまったような競技を目にする事もあります。

強豪国がやっているからといって、即私たち日本での練習、トレーニングでこれらを実践するのは難しいでしょう。

練習環境や人数等の課題もあると思います。

ただ、彼らの実力の背景にはこういった練習も日常やっているんだという事を識るのは大変勉強になります。

そもそも彼らがそれをやる理由は何なのでしょう。

冬が長いから? 球技が人気だから? 気分転換? ただ走るよりサンボ力向上に繋がるの?

土地があるから? まさかサンボばっかりだと飽きるから?? もしかして民族的見地から???

サンボより面白いから???? 

考え出すとキリがありませんからこの辺で。

理由はともかく、ひとつ言えるのは それらの一見、性格の異なるトレーニングもすべてサンボの為の「器」造りにもなっていると言う事でしょう。

他の良さを採り入れる、様々な文化、価値観を吸収する(出来る)という処はサンボにも共通した日本人の特徴とも言えます。

準備運動に見られる彼らとの様々な違い。そこから何が見えてくるのか。

彼らの器に乗った「サンボ」を私たちはどう捉え、その研究結果を自分たちの環境や条件に適した形でどのように活かすのか。 

日本サンボ指導陣のみならずサンボに携わる皆さんの知恵、研究が必要ですね。

24日参加された鈴木康裕選手、鈴木岳男選手、丸島選手、本川選手、松嶋会長

大変お疲れ様でした。

また一緒に練習しましょう。

2012年9月13日木曜日

9月10日練習

 サンボ世界選手権、今年はベラルーシのミンスクで開催されるようです。

サンボに携わる皆様はご存じかも知れませんがベラルーシはサンボの大会でも上位に食い込む常連国です。

即ち強豪国と言えるでしょう。

(強豪国で開催されるからと言って必ずベラルーシの選手や強豪と対戦するかどうかは別ですが)

グルジア、ベラルーシ、ロシア・・・個人的感想で恐縮ですがこの3カ国はレベルが高いかなという

印象があります。 

他、キルギス、カザフ、ウズベク、タジク等の国々の活躍も目立ちます。

今年はどんな選手が活躍し、どんな試合が見られるのでしょうか。出来たらナマで観たいなぁと思います。

国際舞台の試合会場でナマ観戦すると何を感じるでしょうか。

まずは会場の雰囲気でしょうか。いやいや、その前に空港に降り立った時から何か違ったニオイを感じるかもしれません。

そして自分を見る周りの人たち(地元の人達)の目線でしょうか。何か鋭い視線をあちこちから感じたりして・・・。私ならもうこの段階で舞い上がってしまうかも知れません。

ホテルに着いてひと段落。次は体重が気になるでしょう。海外での試合の場合、ウェイトコントロールはひとつの課題ですね。

いつ食事が出来て、どんなものが食べられて、いつ運動が出来て、いつ休めるのか。こういった未知の疑問・問題にたくさん直面する事と思います。

選手団の皆さんはお互いに協力し合って知恵を出し合い乗り越えて欲しいと思います。

試合会場では体の大きな選手、小さな選手、打ち込みをやっている選手、見た事無い技を練習している選手、走っている選手、様々でしょう。

猛獣ばっかりの動物園のような光景を見て「ほんとにこの人たちと試合するのかなぁ・・」と私ならだんだん金〇が縮んでしまうかも知れません。 

雰囲気に飲まれるってヤツですね。
(因みにワタシ 高い所もダメです。脚立の上もダメなんですから。〇玉が縮みあがってしまいます)

でも試合をする相手は 取り急ぎ その中にいるたったひとりです。 体重も同じ(はず)。相手が大きく見える事もたまにありますが:D あまり周囲を気にせず体を温めたりされると良いかも知れませんね、徹底的に自分のペースで。

場内アナウンス、最近はどうやら英語も使われている?のでしょうか(違ったらごめんなさい)。

だとしたら日本人には大変助かりますよね(英語も判らない私には結局同じですが)。

基本的にサンボの国際大会の会場内ってロシア語が公用語というイメージがありますがロシア語で名前を呼ばれても、試合の順番のアナウンスがされても、なかなか聞きとれませんものね。普段ロシア語に馴染みが無い方には。

まずは自分の試合の順番を把握して無事に試合のマットに立つ事。当たり前のようですが海外ではこれも大変なんだろうなぁと想像します。赤ジャケットか青ジャケットかも間違えないように・・・。

さて、無事マットに立てたらいざ試合です。

ここまでは舞い上がっていたり、縮みあがったり、萎縮したり、浮足立ったりしていたって構いません。

本番はここからですから。

ご自身のサンボを余すところなくぶつけて来て欲しいと思います。全神経を集中させて勝負して欲しいと思います。

相手の技の真似などする必要はないでしょう。自分のサンボで勝負です。

ただ、「彼らの組み手」には充分過ぎるほどの研究と準備と戦略が必要なのではないでしょうか。

もしできるならば「組み手」だけの対策を練る時間も事前に取れる事が望ましい・・・のではないかとサンボ愛好者のひとりとしては思うのです。

日本での「組み手」のイメージを一旦取り払って、「彼ら」は一体どこを掴んでくるのかな?を改めて見つめ直してみるのもまた新しい気付きがあるかも知れません。

「相手を知り、己を知れば百戦危うからず」です。友人の孫武もこう申しております。

相手を想定、研究し、自分を熟知した上で、では「如何に対応するか」を考える。

先に組ませて自分は組み返すのか。自分は腕が短いから一気に距離を詰めるのか。

反対に腕が長いから距離を取った闘い方をするのか。相互の身体的特徴や力量差、得意不得意などの条件を考え、それぞれの闘い方 即ち「SAMBO」をして欲しいと考えます。

出場される皆様のご健闘を祈っています。

さて、川口サンボ練習会は今 体力づくりや受け身から、いやいやそもそもサンボとはなあに?からスタートしています。

でもそれでよいと思っています。それがよいのだと今は考えています。

サンボの面白さ、魅力を感じる為の土台作りから、皆で協力し合って取り組んでいます。

大きくて強靭で水平な土台のてっぺんは果たして日本か、アジアか

・・・そとも世界か?

鈴木岳男選手、鈴木康弘選手、丸島選手、本川選手、森田さん 松嶋会長 

本日も大変お疲れ様でした。

また皆で練習しましょう。

 

2012年9月4日火曜日

9月3日練習

 体があちこち痛い担当です。

一昨日は王子にある安部学院さんで開催されたサンボ練習会にお邪魔して皆さんにたっぷりと揉

んで頂き、昨夜は川口サンボの皆さんにまた絞って頂きました。

さて、昨夜の練習は各自式ウォーミングアップから投げ込みや打ち込みの練習から始まりました。

組に分かれていましたが個々の課題は皆別々。

昨日初めて来館してくれた小野選手はサンボのルールからビクトル投げまで、色々質問して下さり

研究熱心な一面を早くも見せてくれました。

他競技も稽古されているとのことでしたので小野選手のサンボが今後どのように出来あがっていく

のか見続けていきたいと思います。

先週からサンボ人生を歩み始めた(:D)丸島さんは 先週のおさらいからでしたね。

ウォーミングアップ、受身各種。 そして昨夜は6種類の組み方と投げをひとつ練習しました。

まだ上手に出来なくて一向に構いません。確実に歩んでいきましょう。

おまけに最後はスパーリングまでやりましたね。 

気迫のこもったタックルをしていました。タックルも覚えれば大きな武器になります。

また練習していきましょう。 相手をしてくれた鈴木岳男選手は相手に怪我をさせない自然な配慮が

見てとれました。さすがです(・・・なので私にも配慮をおねがいします)。 

初参加の犬飼選手は入念な準備運動の後、組み手の練習をされていました。

日本人選手はあまりやらない組み手ですが 欧州のサンビスト達はよくあの組み方を見せます。

ロシア選手のみならず 西欧の選手も取り入れています。抱える組み方、ジャケットを掴む組み方、

組まれてから切ったりして対応する方法、組まれる前にカウンターで対応する方法・・・。

数種類にわたって使いこなしています。次回遠征前には犬飼選手にも練習相手をお願いしようと

考えています(宜しくです)。 因みにスパーリングでは犬飼選手の朽ち木倒しで2度も派手に倒され

ました。ブルガリアで激しく倒されて以来です(脳震盪モノでした)。悔しかったですがちょっと懐かし

かったですね。朽ち木倒しと言えば 少々発想が異なるかもしれませんが鈴木康弘選手の踵への

アタックにも倒されました。ジャケットを掴んでの押し引き、振り回しで上手にコントロールされてしま

い、踵を取られました。 ご興味のある方は鈴木康裕選手のジャケットコントロールをご覧になって

は如何でしょうか。 広く世に知れている技ですがサンボに「最適化」がされているのがとても良く判

ります。 というより鈴木選手が構築したサンボの一端なのでしょう。

見どころはもう一点。 別の相手とのスパーリングで見せてくれた関節技。 

見た目 「どこが痛いんだ?」系の、でもとっても危険な香りのする股関節固め。

見た方にも、受けた方にも大変貴重な一瞬でした。 また試して欲しいなと思います(私以外に)。 

スパーリングの相手を務めてくれたもう一人 本川選手。

一番若い年代でスタミナは抜群です。ただ、スパーリングを見た限りで判断させてもらうと、多分・・・

今のまま試合に出ればパッシブの連続になってしまうような気がします。

自分の練習の動画なりがもしあれば、一回のスパーリングで何度攻撃を試みているか数えてみて

はどうでしょうか。相手の出方ばかりを待つような癖は付けないように注意しましょう。。。若いんで

すから。 自分で決め技を仕掛ける機会(チャンス)を創り出しましょう。

そして攻めて攻めて攻め疲れるような内容を心がけましょう。

ゆっくりな歩みでも大丈夫です。かえって周りの景色を楽しみながら着実に前進して欲しいと考えます。

鈴木岳男選手、鈴木康弘選手、本川選手、丸島選手、小野

選手、犬飼選手、砂奥さん、森田さん、上原さん、松嶋会長 お疲れ様で

した。

皆さんまだまだ暑い中 お集まりいただき有難うございます。

また一緒に練習して参りましょう。

追伸:現状、練習後のストレッチ等、充分な時間を取れずに

皆さんには本当に申し訳なく思います。練習後のメンテナンス

は各自充分注意して頂くようお願い申し上げます。



8月27日練習

 今回の練習はこれまでと同様「マット敷き」のウォーミングアップ後(:D)、組に分かれて投げ込み

や立ち技の研究から始まりました。

個性的な技術を垣間見れたりして他の選手の練習を見るのも興味深いものです。

投げ込み練習の際 、投げ手側がよく受け手に「〇〇でいきま~す」と事前に技を告げたりします。

お互いの安全を考えた配慮だったり、受け手の不安を解消する為でもあるのだと思います。

私も受けをやっているとその方が安心します。

でもこれが海外での練習となるとその「事前のお知らせ」が無かったりします。

というより殆どありません。何が来るのか判らないまま受けは投げられます。

瞬時に体が反応して受身を取らなければなりません。

そして投げ手側もあくまで練習ですのでしっかりと互いの安全を考慮して投げなければいけません。

「どこを掴んで、どのように投げれば相手は自然に受身が取れるか」

「投げは相手を制する事、相手の攻撃力を奪う事が目的である事」

(投げる事、その衝撃でダメージを与えるのが目的ではないと言う事)

「所謂 引き手の意味や、投げられる人間は咄嗟に地面に手を着こうとする事とその危険性」

などを理解して怪我の無いよう行なうべきでしょう。

サンボの特殊性のみを強調するあまり、奇をてらった技ばかりに腐心し、個々の練習段階を見誤っ

た稽古は怪我の元ですし上達を妨げます。

まずは安全性を最優先に考える。そして人が投げられる理屈、原理を練習初期の段階で徹底して

体と頭に叩き込む事が大切と痛切に感じます。

その「投げの理屈、原理」を体得するには受身の練習を日々怠らず稽古する事が大切です。

受身には投げのエッセンスが集約されているからです。

受身をまずはしっかり体得する事がその後のサンボの技術習得度に大きく関わる事は他言を待ち

ません。とても美味しいお料理もお皿に乗っているものです。フランス料理だろうと 和食だろうと、

ロシア料理だろうと「器」に乗って出てきます。

受身はその「器」とも言えるでしょう。しっかり作られた 美しい(理に叶った)、そして大きな器はどん

な料理でも乗ります。これから様々なサンボ技術を覚えてゆく過程でその技術(料理)が乗る器(受

身)をしっかり覚えましょう。 

基礎中の基礎、受身を解析し、学ぶことでサンボをプレイする際の立ち方や、投げのコツなどが掴め

るようになります。 基礎工事のしっかりした建物は高くそびえ立ちます。

天高く伸びる木は根も深いものです。

たかが受身、通過点の一つと捉えず、少なくとも現役中は技術練習同様、大切な稽古として取り

組んでもらいたいと思うものです。

さて、今日(27日)はサンボの入門者が来館してくれました。

初心者、入門者大歓迎です。 サンボをプレイするにあたって最小限の基本や受身などは共にしっ

かり稽古して参ります。 途中で断念する事無く是非最後までやり遂げて欲しいと考えています。

また、ここ川口サンボは所謂 私塾や道場では無く誰もが自由にサンボを練習、研究出来る場とし

て始まりました。 特定の誰かが 個人のサンボを「これのみがサンボ」として指導する場ではありま

せん。 逆に言えば川口サンボは「個人のサンボの集合の場」です。 己が考えるサンボを構築す

るにあたり「如何に対応するか」をこれからは常に自身で考え、思考停止にならず稽古に取り組み

続けてほしいと考えています。

様々な選手達と稽古、練習する中で、「如何に対応するか」を問い続け 答えを模索してゆく作業の

連続が上達への道であったり、魅力 面白さでもあると考えています。

少なくとも私はそれがサンボの理念だと考えています。

参加者の皆さん まだまだ暑い中大変お疲れ様でした。

また皆で練習してまいりましょう。