サイトマップ

2012年11月27日火曜日

11月26日練習

 ここ数日 最低気温は一桁になってきました。

寒い季節の到来です。

昔から気管?が比較的弱めなのか この季節はほぼ毎年風邪をひいた後、喉から胸のあたりが

すっきりせず咳込むことが多いです。 おじさんになってからさらに長引いてますし。

でも、そんな風邪ひき咳込みおじさんビストも 練習を集中してやったあと しっかり体を休めると

却って体が楽になっている事が多いのです。

「安静に」よりも効果的な「激しく」が私の場合サンボなのかもしれません。 


 昨夜の練習はマット運動で体を温めた後、組に分かれて立ち技、寝技の練習に入りました。

これまでに練習した技術の復習が主な内容です。

抑え込みの基本と2~3の関節技術の復習。そしてその関節技に入るまでの過程をひとつ集中して

練習しました。

この「過程」がこれからサンボを学んでゆく方にとってはたくさん増えてゆくこととなります(多分)。

腕関節の技術一つとっても同じ形で極めるに至るまでには様々なパターンがあると言う事ですね。

昨夜練習した技の中で相手を操作(コントロール)する為に必要な点を幾つか挙げました。

特に脚の使い方、その力の入りやすい形等がそれですね。

具体例として他のスポーツを挙げてお話をさせて頂きましたが覚えてくれているでしょうか。

これから学ぶ技術の中でも多くの場面に登場してくると思われますし、立ち技への応用も可能で

す。 是非体得して頂きたい体の使い方の一つです。

これからもたくさん練習していきましょう。

スパーリングでは郁斗君(4年生!)と数本御手合わせをしました。

3分間ののスパーで絶え間なく積極的に攻撃を仕掛けてくる姿がまず素晴らしいですね。

ある意味 真剣に 受けさせて頂きました。

褒めたいところは実はたくさんあるのですがこのブログを読んでるといけませんので:D 控えさせて

頂きます。

PS:森田氏の腕クラッチを切れなかった私の十字固め、まだまだ甘いですね。。。

  というか森田氏、選手より腕力強いのは困ります。特に私の面子が・・・。


 さて来月12月9日の日曜日は 川口レスリング連盟の「不定期合同強化練習会」です。

レスラー・サンビストの皆様は勿論、レスリング・サンボにご興味をお持ちの方、年齢、性別、経験不問です。

万障繰り合わせの上お越し下さいませ。

お待ちしております。
 
本日練習に参加下さった

丸島選手、郁斗君、御父さん、上原選手、松嶋会長、森田さん 大変お疲れ様でした。

また一緒に練習しましょう。









11月19日練習

 今年のサンボ世界大会が終わり、日本代表団が帰国されたようです。

皆様大変お疲れ様でした。

今回の大会ホスト国はベラルーシ。

どのような経路で向かわれたのか詳細は知りませんが 日本から首都ミンスク直行便はまだあり

ませんから乗り継ぎにしろ経由地泊にしろ大変な長旅でしょう。

腰の痛い方にとっても「座りっぱなし」はかなりコタエますし。

ただでさえ試合に向けて体調調整をしたい処なのはずなのに否応なくの長時間フライトは

ストレスが体にも心にも溜まる事でしょう。

光栄なことに 今回の代表選手に 川口サンボに練習に来てくれる選手が1名おりました。

今回の試合経験、遠征経験を今後徐々に皆さんに惜しむ事無く伝えていって欲しいと願います。

百聞は一見に如かず。

どんな事を体験し、感じ、そして今は何を考えているのでしょうか。

これからの稽古 練習を通じ私も吸収してゆきたいと考えています。

さて、昨夜は新しく参加して下さったかたも混じり、関節技の研究、抑え込みスパーリング、

そしてトータルスパーリングを行いました。

皆さん大変熱のこもったスパーを繰り広げていた事と思います。

それぞれが各自の練習課題を意識しながら実践されているようです。

かくいう私もまだまだ 課題を持ち 練習に臨むつもりです。

課題ばかりたくさんある私ですが、以前 少しの間私にコーチをしてくれた選手は 私に

「返し技を意識しなさい」と話してくれました。

返し技というと日本では聞こえが良くないかも知れませんね。

「待つ姿勢であって積極性に欠ける」とか 「裏をかく」とか あまり良いイメージを連想をさせない

かもしれません。

でも そのコーチの目から見て 私のサンボの欠点、あるいは物足りなさとして「返す技術の乏し

さ」を感じたのでしょう。 

闘いの場に臨む以上は勝たなければなりません。 でも勝つ勝負をするには私のサンボ技術では

「返して勝つ」という意識が足りないと映ったのではないでしょうか。

サンボのみならず 他の競技でも返し技は大変良く見られます。

例えばサンボ強豪国のひとつモンゴル、あるいは内モンゴルで行なわれるモンゴル相撲(ブフ)。

そのブフではそれこそ多くの取り組みにおいて返し技で決着がついているようです。

ブフとサンボでは試合ルールが全く異なりますしある意味返し技上手が有利とも言えるルールです

から単純比較は出来ませんが彼らモンゴル人力士達のなかには明らかに「勝負がつくその瞬間ま

で返す」事を考えるDNAが存在すると言っても過言ではないでしょう。

勝負には様々な状況が考えられます。

体力的に不利で押し込まれる事もあるでしょう。 関節技で極められるところまで持って行かれそう

になることもあるでしょう。また反対に相手が仕掛けてきた攻撃をただ返しただけで必要以上に

体力を使う事無く試合を終わらせる事が出来、次の勝負に余裕を持って臨む事ができたなど。。

返し技の意識の仕方や考え方、捉え方は各自がその位置を決める事であり 他者が

指図すべきものではないかもしれませんが 私にとって彼の言葉はなにか痛い所を突かれたような

気持ちになった事を思い出します。

自分が押していた勝負だったのに返し技であっという間にひっくり返されたという経験もありました。

勝負に臨む時の大切な方法論の一つとして今後忘れないよう稽古に励もうと考えています。


本日練習に参加下さった

鈴木岳男選手、川田郁斗選手、丸島選手、鈴木康裕選手、小倉選手、森田さん 松嶋会長

大変お疲れ様でした。

また一緒に練習しましょう。





 
 

 



2012年11月14日水曜日

11月12日練習

 今回の練習では脚部への関節技を研究してみました。

先週もアキレス腱部への攻撃方法を研究しましたので2週続けてのテーマと言う事になります。

 一言で脚部と言ってもその箇所や、極め方、パターンなどの種類を挙げればその組み合わせは

数限りなく存在します。

昨日はその数ある脚関節技の中でも「膝」に絞って研究してみました。

膝を伸ばして極める、膝裏に異物を挟んで極める、捻って極める・・・。

主に鈴木康裕選手が中心となり得意なパターンをはじめ、数種類の関節技を紹介してくれました。

脚部への攻撃は日本では上半身への攻撃に比べまだ認知度が低く感じられる部分があります。 

難解な技術もありますが 反対にコツを覚えればそれは大変有効な技術となって大きな武器となり

得るかと思われます。

膝関節は体中の関節の中でも比較的大きな関節でしょう。

その大きな部位を極めるのですから、極める側に体力が必要な場合が多々あります。

「関節技」に対するある種神話のような「力は必要ない」という言葉より、技術が熟練された頃に

ようやく「極めるのに必要最小限」な体力で済むという事の方が当っているのではないでしょうか。

恐らく覚えたての頃は相手の膝を極める(相手が痛いと言うまでに)のに相当な力を要する事と思

います。

全力で技を施しても どうも「掴んだ」感じがしない という体験をお持ちの方も多いのではないでし

ょうか。

「なぜ極まらないのだろう??」 と首を傾げたくなりますね。

でもその問いはいつか必ず解決すると思います。

今解決できなくても いつか何処かで その答えに出会う時が来ることと思います。

練習中ふとした瞬間にコツが掴めたりすることもあれば、一緒に稽古した仲間がたまたまその技

術に関して熟練者だった為 技のコツを教わる事が出来た、など。。 

でもその解決の瞬間に出会う為に大切なのはその「問い」を自身が持ち続けることなのではないか

と考えています。

(私が解決して差し上げます!と言えないところが私の素直で魅力的なところですがなにか)

色々な道場やサークル、ジムがあり、たくさんの愛好者、コーチ、指導者がいらっしゃいますが、な

んでも出来る、そしてなんでも指導できるという方はなかなかお目に掛かりません。

自称するかたはいらっしゃるかも知れませんが:D。

因みに私の師は指導中に「知らない」「見た事無い」を普通に言います。

とても誠実だと感じました。

格闘技、武道の技術はそれこそ星の数ほど存在するものであるのに、全て識っていると言うほう

が確かに眉唾でしょう。 

指導、コーチと言う妙な責任感に駆られて?知らない技、出来ない技でも「そのように見せ掛けて」

指導する方もいるかもしれませんがそんな事は一切しませんでした。 

話を戻します。

多くはないかもしれませんが日本にもサンボの諸先輩方、コーチがいらっしゃいます。 

投げの指導の上手い方、寝技、関節技の指導の上手い方など、多様だと思います。

細かく言えば 腕十字固めのプロ、足技の天才、アキレス腱攻撃の専門家、肩車の専門店、タック

ルなら俺に訊けな方、トレーニング方法の知識なら負けない方、サンボ論なら弁護士並みの方、減

量フェチな方、複雑怪奇な技を発明するのが趣味な方、そして今回の膝関節の攻撃方法が上手く

て「指導の出来る方」もきっとどこかにいらっしゃると思います。

そういった方々に出会う、出会う事が出来るというのも 「運」とも言えるでしょうし、運ならばそれを

引き寄せるよう頑張らないといけませんね 根気強く「問い」を持ち続けて。

「力必達」 これも師に教わった言葉です。


本川選手、丸島選手、鈴木康裕選手、上原選手 森田さん、松嶋会長 

今回練習に参加して下さった皆さん大変お疲れ様でした。

また皆で練習しましょう。










2012年11月10日土曜日

2012年第36回世界サンボ選手権大会:鈴木岳男レポート

私にとって今回の世界選手権は初海外であり、初めての外国人との試合でした。
出場にあたり、海外での試合を経験された方々からいろいろなアドバイスを受け大変勉強になりました。

私の相手はウクライナで、先に腕を持たれ技をかけられの繰り返しで組めず防戦一方になり、結果4分55秒0-15でテクニカル一本負けでした。

試合後一番に思ったのが「全く自分の形に出来なかった。」でした。

力が強い、こんな技をやってくるなどアドバイスは受けていましたが、実際やってみるとイメージ以上で対応出来ず、経験、実力不足を痛感しました。

今となっては出てきますが、数日間反省点が思い浮かばないほどの完敗でした。

海外は日本とこんなに違うのかと思い知りました。


今回残念な結果に終わりましたが、とてもいい経験になり、また世界選手権というオリンピック選手が出場するような大会に日本代表として出場できたことはとても嬉しく誇りに思います。

第36回世界サンボ選手権大会57キロ級第11位
SKアカデミー 鈴木岳男(川口市在住)



2012年11月6日火曜日

11月5日練習

 
 サンボの世界でたまに耳にする「サンボらしさ」という言葉について考えてみたいと

思います。以前書かせて頂いた「サンボのイメージ」とも繋がる内容でしょう。

他の競技ではなかなか聞かれない言葉ですね。

サッカー選手に「サッカーらしいね」とか、ボクサーに「ボクシングっぽいね」などとは

なかなか言いませんね。

ですが サンボの世界、とりわけ日本のサンボの世界では時々耳にします。

では「らしさ」とは何でしょうか。抽象的な言葉です。

恐らくその個人のサンボに対するイメージが「らしい」といった言葉を出させるのでしょ

う。

言わんとする意味は理解できますし間違った表現でもないと思うのです。

ただ、言うまでも無い事ですがサンボは「らしさ」を競うスポーツでは勿論ありません。

サンボは護身術として生まれた格闘技であり、如何なる技術を駆使してもよい技です。

「サンボらしい」と決められた特定の技のみに審判の主観で点数が与えられたり引かれた

りするわけではありません。

たとえ「らしさ」が選手本人にあったとしても試合ともなれば勝負が第一で、「らしさ」

は二次的、三次的な事でしょうし、試合に臨む選手のサンボのイメージと、それを見る者

のイメージがまたく異なる場合などは当たり前にあるといってよいでしょう。

サンボらしさは各個人によって異なり、各々が追求するものであって 第三者に当てはめ

られる「型」ではありません。

私見ですが、ロシアでサンボを見るのと日本で見るのとではその印象は異なります。

モンゴルとロシアでも異なります。モンゴル相撲が国技の国のサンボがロシアのサ

ンボと同じである訳がありません。加えて言えばロシア国内でも異なるのです。

その要因を辿れば民族の特性という話にもなってゆくと考えられます。

バランスの良さが際立つ中央アジアの選手と、比較的腰高の欧州の選手では体に向く技が

異なるのも自然ななりゆきでしょう。

日本人のサンボで背負い投げや巴投げをよく目撃するのもその歴史的な差や日本の土壌的

背景から当然のことであり、これらを差して否定的な評価を下すのは早計と言わざるを得

ません。「如何に対応するか」が根幹だとすれば「らしさ」は枝葉であると考えるからです。

国柄によってサンボも変わるのです。

サンボにおける「対応力」を自国の伝統競技あるいは自身に馴染みのある技や、その体駆

に向いた技に求めるのはごく自然なことではないでしょうか。

余談ですが、数年前の国際大会でグルジア国の選手と対戦した時3回連続4ポイントの投

げ技で投げられた事がありました。12-0のテクニカル負け。

その技のどれもが全て足技でした。

帰国後、師に報告した時、「あいつらがどんな所に住んでいるか知っているだろう。あい

つらは足技も凄いんだよ。」と言われた事があります。

グルジア人だからといって膂力に任せた力技だけが「らしさ」では無い事を付け加えてお

きます。

そしてさらに負けたイイワケですがその選手は元世界王者でした(2階級下だったらし

い…イイワケになっていないか)。

先生の言葉はいつもなぞなぞの様でいて本質を突いています。

そして時間が経つにつれて味が出るのです。これから、運よくその言葉に触れる事の出来

る方々は一言〃聞き逃さず心で聴いて頂きたいと思います。

話を戻しますが個人のイメージする「らしさ」を他者に押しつける事は不自然で

あり護身術、格闘競技の本質から乖離しています。多様性のあるサンボでは尚の事です。

ただ、あえて斟酌すれば「強いと言われる“サンボ先進国”の実態に目を向け、大胆な発

想の転換を経験する事はプラスに働く事はあっても決してマイナスにはならない。」とい

う事ではないでしょうか。

日本のサンボ界で散見できる「なんでもかんでも特定の国」崇拝思考とは性格の異なる

え方です。技術理論を特定の国に頼らないが謙虚に学ぶ意識です

自身の可能性をさらにこじ開ける、目から鱗が落ちる体験はそんな時かもしれません。

また、後進達の目を、意識をそのように向けさせる事が出来ることもこれからの指導者と

しての資質かも知れません。

サンボは運よく?組み方、掴み方には頓着しません。

日本の武道には反対にそれがあります。それは基本となって誰にも学びやすく整理され体

系化に繋がっています。

サンボの「無頓着さ」は技の自由な発想を促す側面は確かにありますが、もしかすると素

人は学びにくいのですね。例えばコーチが変わった場合、それまでとは異なる技術体系に

なる場合もあり得るからです。

「学びにくさ」の話は以前この欄にも書かせて頂きました。また重複して恐縮ですが、こ

の学びにくさは学ぶ側に混乱を招き、その結果どの技も上達しない、熟成仕切らないと

いう事も起こり得ます。

同じ競技を学んでいるはずなのに教わる内容がまるで違えば「どっちかが間違っている

の?」と迷うでしょう。指導者が「これのみがサンボ」といった誤った指導をしていれば

尚更です。

迷えば納得の伴わない稽古となり上達しない。上達しなければ面白くないから競技から離

れてゆくのも無理からぬことです。しかしこの「学びにくさ」も実はサンボの理念が解決

すると思うのです。サンボはなぜこの「学びにくさ」を内包しているのかをまず考えてみ

ます。仮説にしばしお付き合いくださいませ。

サンボ造成当時に遡り、サンボ造成のなりゆきを考える時この「無頓着さ」は必要った

のかもしれません。広大なユーラシア大陸の各地域の闘士たちをもサンボに参加せる為

は最初から余りに細かな体系化は受け入れられないと考えてもおかしくありません。

さらに大雑把な推測ですが、最大公約数的ルールを決めて個々の選手の競技力向上

については各地方の格闘技のコーチに一任するというような過程はあったかもしれませ

ん。もしそうならここで連邦各国のサボに個性(多様性)が生まれた可能性は十分にあ

ります。勿論、紹介程度に共通の技術の周知もあたでしょう。しかし勝負となった時、

広く浅く(だったかどうかは判りませんが)周知さた技よりも自身の国の独特且つ得意

な技術を多用するのは当然でしょう(勿論ルール内で)。

そしてこの国ごと(各単位ごと)の個性(多様性)がサンボを「一つの競技」として俯瞰

した場合に学びにくさとして感ぜれるのではないでしょうか。

もしこの仮説が大きく間違ってもいなければ歴史的にもサンボには様々な技術や理論が存

在し得るということではないでしょうか。

サンボを学ぶ際は自身で技術を取捨選択し、あるいはどれも身に付け(すご

い!)、サンビストとしての対応力を高めてゆくという意識こそが必要と考えます。

また、その意識が「教わる」から「学ぶ」へといつしか変革をもたらし サンボ本来の「発想し 創造

するサンビスト」を創り上げることに繋がると思うのです。

闘いに於いて「サンボらしい」のかどうかは問題ではありません。

それは誰にも決められません。

闘いに対応出来得るかどうか、なのではないでしょうか。

ロシア人がサンボ世界大会決勝戦を制した技が小内刈りからの背負い投げだったなら、日

本のコーチは「あれはサンボじゃない」と言うのでしょうか。

反対に「素晴らしい連絡技だ。あれこそがサンボだ。」と日本のコーチが絶賛しても、選

手本人が「いやこれはJUDOの技です。」と言ったら本人の前で否定するのでしょうか。

さて皆さんは如何お考えになるでしょうか。

本川選手 丸島選手 若林選手 川田さんお父様と川田君 森田さん 松嶋会長 

本日練習に参加して下さった皆さん 大変お疲れ様でした。

また一緒に練習しましょう。